http://www.ace-sec.co.jp/daily/analyst/190116r7974.pdf

2018 年度の年末年始商戦を見る
2019 年 3 月期の年末年始商戦が終わった。現時点では、日本と英国、米国の一部しかデータ
が無いが、「Nintendo Switch」は概ね好調だったと見て良さそうである。
日本の 10〜12 月の実売は G’z ブレインのデータでは 172 万台、1 月第 1 週の実売分は年内
出荷分と見なしてよいことから、これを含めた実質的な実売数は 194 万台となる。昨年の同期間
(10 月〜12 月+1 月第 1 週)が 175 万台の実売、任天堂の販売台数(着荷)が 177 万台だったこ
とから、今第 3 四半期の販売台数(着荷)は 195 万台強というところであろう。


日本の累計実売台数は 711 万台と「Wii」を抜く
ところで、日本の発売からの累計実売台数は 711 万台となった。この水準は「Wii」を上回る水準
である(下図参照)。米国でも 11 月時点での実売は累計 870 万台を超え、「Wii」を超えたと米国
任天堂が発表しており、「Nintendo Switch」は大成功を収めた「Wii」以上の販売となっていると
見なして良さそうである。しかも、この水準は「Nintendo Switch」の年末年始商戦が一回少ないに
もかかわらずである。
現在、米国の実売データは正確な数字を入手できていないが、米国任天堂の発表などから、11
月の販売は前年同月比で 50%以上の伸びになったと推測している。12 月は過去の例から見て、
11 月より更に伸びるため、米大陸の販売台数(着荷)は 450 万台前後になったと見ている。

第 3 四半期の販売台数は 1050 万台超を予想
欧州その他地域は実売データが乏しく、判断が難しいものの、こ任天堂が、それほど強くなかっ
た英国でも「スマッシュブラザーズ」の好調に加え、「スーパーマリオブラザーズ U デラックス」、「テ
イルズオブヴェスペリア」も年明けの好調が伝えられているので、日米と同様に伸長したと見ている。
2018 年 3 月期第 3 四半期の欧州その他地域の販売台数(264 万台)の 1.5 倍程度の水準が想定
されよう。
誤差も含めて考えると、今第 3 四半期(3 ヵ月)の任天堂全体での販売台数(着荷)は 1050 万台
〜1100 万台程度になったと見ている。

今期予想を据え置き
恐らく、第 3 四半期(累計)の販売台数(着荷)は 1550〜1600 万台程度に達したと、エース経済
研究所では予測しており、この水準は年間計画の 2000 万台に十分到達可能な水準と言える。
1〜3 月期は不需要期に入るが、今年は 1 月に「スーパーマリオブラザーズ U デラックス」を投入
していることから販売好調が続くと考えている。
エース経済研究所では、デザインとプレイスタイルがゲーム機販売のすう勢を決めると考えてい
る。「マリオカート 8 デラックス」、「ゼルダの伝説 ブレスオブザワイルド」は、前世代の「Wii」U 版を
大きく上回る販売を達成した。「スーパーマリオブラザーズUデラックス」も、これまでの大作ソフトが
ハード販売を決める考えでは販売が盛り上がるとは考えにくいが、エース経済研究所ではハードを
主体的に捉え、ハード、ソフトとも販売を伸ばしうると考えている。
エース経済研究所では、会社計画を大幅に上回る売上高 1 兆 2500 億円、営業利益 3000 億
円の今期予想を据え置く。
「Nintendo Labo」は戦術ミス、戦略レベルでの失敗では無い
最後に「Nintendo Labo」について触れたい。「Nintendo Labo」の戦略目標は「Nintendo
Switch」に興味を持っていない人たちの歓心を集め、ハード販売を伸ばすことであった。残念なが
ら、これは失敗に終わったが、早い段階で失敗を認め、ゲームソフト販売に注力したことを評価した
い。あくまでも、「Nintendo Switch」の販売を伸ばすための手段であり、「Nintendo Labo」を売る
ことが目的では無いからだ。
日本では戦略と戦術の区別がついていないことが多い。エース経済研究所では、同社の戦略判
断は適切だったと考えている。「Nintendo Switch」は来期も販売を伸ばすことが可能だろう。